
初めまして。ビジョンボード講座Omoinoe主宰、アドバイザーの大塚しほです。
あなたにも、何年間も思い続けているのに、なかなか実現できていないことはありませんか?
例えば、「海外旅行に行きたい」「田舎で暮らしたい」「親孝行がしたい」「憧れの車に乗りたい」など。
「いつか叶えたい」と思っているのに、毎日の生活に追われているうちに、いつの間にか後回しになってしまうことってありますよね。
一方で、自分がやりたいことを具体的にして、少しずつ行動に移していく人もいます。
その違いは、一体どこにあるのでしょうか?
私は、そのひとつに「自分が本当に望んでいることを、具体的にできているか」という違いがあると考えています。
今回は、頭の中にある「こうなったらいいな」を写真や言葉にして見える形にする「ビジョンボード」について、意味や効果、作り方までわかりやすく解説します。
ビジョンボードとは?効果と夢が叶う作り方をわかりやすく解説


ビジョンボード(VISIONBOARD)とは?
ビジョンボードとは、自分がこれから実現したいことや、こうなりたいと思う未来を、写真や言葉を使って一枚のボードにまとめるものです。
海外ではVision Board(ビジョンボード)と呼ばれ、Dream Board(ドリームボード)、Goal Board(ゴールボード)など、似た考え方のものもあります。日本では「宝地図」と呼ばれるものもあります。
行きたい場所、理想の暮らし、仕事、家族との時間、なりたい自分など、頭の中にある「こうなったらいいな」を、目で見える形にしていくのがビジョンボードです。
ただ、ビジョンボードは写真を貼って毎日眺めれば、それだけで願いが叶う魔法のボードではありません。
自分が何を大切にしたいのか、どんな未来を望んでいるのかを整理し、それを具体的なイメージにして、さらに行動につなげていく。そのためのツールとして考えると、ビジョンボードの面白さがもっと見えてきます。
ビジョンボードは本当に願いが叶う?


「ビジョンボードって本当に効果あるの?」「引き寄せとかスピリチュアル?」そんな風に思われている方もいるかもしれません。
写真を貼って理想の未来を並べても、一瞬前向きな気持ちになるだけで、日常の行動が何も変わらなければ、「作ったけど何も変わらなかった」と感じるのも当然です。
だからこそ、私はビジョンボードを「願いを引き寄せるもの」ではなく、「自分がどこに向かいたいのかを明確にするためのツール」として考えています。
未来を具体的にイメージし、自分にとって大切なことを整理し、そこに近づくための行動を考える。ここまでやって初めて、ビジョンボードが日常の中で役立つものになっていきます。
脳科学で紐解くビジョンボードで夢が叶う理由
脳のフィルター「RAS /ラス」という仕組み


人の脳にはRAS(ラス=網様体賦活系/もうようたいふかつけい)と呼ばれる仕組みがあります。ざっくり言えば、私たちが受け取る膨大な情報の中から、注意を向ける情報を選ぶことに関わる仕組みです。
RASの役割は死なないための情報を集めること!
私たちは毎日、目や耳、皮膚などを通して本当にたくさんの情報を受け取っています。でも、そのすべてを意識していたら、脳はとても処理しきれません。
そこで、脳はその時々で重要だと判断した情報に注意を向けます。
たとえば、「赤い車を買おうかな」と思った途端、街中の赤い車がやたら目に入るようになった経験はありませんか?
赤い車が突然増えたわけではありません。自分にとって重要な情報になったことで、それまでよりも「気づきやすくなった」と考えることができます。
ビジョンボードも、この「自分にとって何が大切なのかを明確にする」という点で、日常の選択や情報への気づき方を考えるきっかけになります。
RASは夢が叶うのを邪魔する?!
私たちは、今までと違う行動をすることに、少なからずエネルギーを使います。
旅行に行く、引っ越す、転職する、新しい仕事を始める。どれも「こうしたい」と思うだけでは実現せず、実際に行動する必要があります。
「いつか海外旅行に行きたい」と思っているだけでは、日常の忙しさの中で後回しになってしまうこともあります。
だからこそ、「いつか」ではなく「どんな旅行を、いつ、誰としたいのか」まで具体的にしてみる。
それだけでも、自分に必要な情報や、今できることが見つけやすくなります。
ビジョンボードの役割は、脳に魔法をかけることではありません。自分が向かいたい方向を、日常の中で思い出せる状態にしておくこと。私はそこに大きな意味があると思っています。
ビジョンボードは視覚を使ってRASの優先順位を上げる
そこで登場するのが、ビジョンボードです。
ビジョンボードでは、自分がなりたい姿や、実現したい未来を写真や言葉にして何度も目にすることができます。
ただし、「ビジョンボードを見ればRASが働いて夢が自動的に叶う」というところまで科学的に証明されているわけではありません。
一方で、目標を具体的にイメージしたり、望む未来と現在の障害を整理したり、そこから具体的な行動計画を作ったりすることには、目標達成を支える研究があります。
ビジョンボードの科学的に実証された効果とは?





ここは少し大切なところなので、正直にお話しします。ビジョンボードそのものについて「これを作れば夢が叶う」と言い切れるほど研究が揃っているわけではありません。
- 【効果1】 自分にとって大切な情報に気づきやすくなる
- 【効果2】 未来を具体的にイメージするきっかけになる
- 【効果3】 目標を行動につなげるきっかけになる
効果1 脳が「夢に関する情報」を集めるようになる
前の章で触れた通り、私たちは毎日たくさんの情報の中で生活しています。
その中で、自分が何を大切にしたいのか、何を目指しているのかがはっきりしてくると、それに関係する情報に気づきやすくなることがあります。
たとえば「今年は家族との時間を増やしたい」と決めたら、今まで何となく流していた家族との予定や、休日の過ごし方について考えるようになる。
ビジョンボードは、その「自分にとって大切なもの」を目に見える形にしておくための道具として使うことができます。
効果2 脳が「夢と現実」を勘違いする
ここは誤解されやすいところです。
「脳は、イメージしたことと現実の区別がつかない」とよく言われますが、脳が夢と現実を完全に勘違いする、という意味ではありません。
一方で、イメージすることは、特にスポーツや運動技能などの分野で研究されてきた方法です。近年のレビューでも、メンタルイメージがパフォーマンスに役立つ可能性が報告されています。
だからこそビジョンボードでも、「未来を想像したから大丈夫」で終わらせるのではなく、その未来に近づくために自分は何をするのかまで考えることが大切です。
効果3 自己効力感を高めモチベーションが続く
ビジョンボードを作る過程では、「自分は何をしたいのか」「どんな状態なら嬉しいのか」を具体的に考えることになります。
自己効力感とは、「自分にもできそう」「自分ならやれそう」と感じる感覚のことです。
目標をただ掲げるだけでは、途中で「やっぱり無理かも」となってしまうことがあります。そんなとき、目標を小さな行動に分けたり、「もし○○になったら、そのとき△△する」という具体的な計画を作ったりする方法が、目標達成を支えることが研究されています。
だから私は、ビジョンボードを「モチベーションを上げるためだけのもの」にはしたくありません。
「こんな未来がいい」→「じゃあ今、何をする?」
ここまでつなげていくことが、ビジョンボードを日常で活かすポイントだと考えています。
ビジョンボードの夢が叶う作り方


用意するもの
- A3以上の画用紙
- チラシ・雑誌の切り抜きなど
- インターネットなどの画像
- ハサミ、のり
- フレーム(ダイソーなど)
デジタルデバイス(タブレット・パソコン・スマホ)で作る方法もありますが、今回はアナログでの作成方法をご紹介します。
アナログで作る場合は、写真を探して、切って、並べて、貼るという一つひとつの作業そのものが、自分の未来について考える時間になります。
「どんな写真にしよう?」「この言葉は本当に自分が望んでいることかな?」と考えながら手を動かすことで、ただ画像を並べるだけでは気づかなかったことが見えてくることもあります。
ビジョンボードの作り方3ステップ
- やりたいことリストを作る
- 夢を超具体化する
- 夢に近い画像を探す(雑誌、ネット検索)
- ボードに貼る
ステップ1 人生でやりたいことリストを書き出す
まず、人生でやりたいこと、なりたい自分を書き出します。
- 行きたい場所
- 会いたい人
- なりたい自分
- 仕事
- 人間関係
- やってあげたいこと など
上の項目を参考に、ひたすら書き出します。「自分にできるかな?」とか「お金がないから……」などの制限はいったん置いて、思いつくことを書いてみましょう。
そのあと、書き出したリストを元に、優先順位をつけて絞っていきます。
A3サイズのビジョンボードなら、夢を詰め込みすぎないことも大切です。私のビジョンボード講座では、3年以内に叶えたいことを5つから7つほどに絞ってもらいます。
人生全体の夢でもいいですし、「この1年で叶えたいこと」など期間を絞ってもOK。期間を決めると、やることが具体的になり、振り返ったときにも変化を感じやすくなります。
ステップ2 夢を超具体化する
絞った夢を、今度は超具体化します。
「海外旅行に行きたい」だけではなく、いつ、どこへ、誰と、どんな時間を過ごしたいのか。
「仕事を頑張りたい」なら、どんな働き方をしたいのか、どんな状態になったら嬉しいのか。
日付や場所、人数、金額、気分まで、とにかく具体的にしていきます。
ぼんやりしていた夢が、一気に鮮明になっていく。この瞬間は、受講生さんが一番「面白い!」と感じてくださるところでもあります。
ステップ3 心に引っかかる夢に近い画像を探す
具体化した夢に近い画像を、雑誌やネット検索で探しましょう。
ここで大切なのは、「おしゃれだから」という理由だけで選ばないこと。
その写真を見たときに、自分の心がちょっと動くかどうか。
「これ好き」「こんなところに行きたい」「こんな暮らしがしたい」と感じる画像を選んでいきます。やる気が出る言葉や、自分に響く言葉があれば、それも切り抜いたりプリントアウトしてみましょう。
ステップ4 ボードに貼り付ける
切り抜きやプリントアウトした画像を、思いのままにボードに貼っていきます。カテゴリーごとにまとめてもいいですし、あえて自由に配置してもOK。
真ん中にご自身のお気に入りの写真を貼るのもおすすめです。
「これは私の未来なんだ」と、自分ごととして感じられる一枚に仕上げてみてください。
ビジョンボードは効果がない?作り方の失敗例


ビジョンボードが効果がないと感じる理由
「前に自分で作ったけれど何も変わらなかった」と話される受講生さんがよくいらっしゃいます。
お話を伺っていると、その背景には、誰かの理想をそのまま並べていた、本音が言葉になっていなかった、未来が抽象的すぎた、といったことがあります。
見た目が華やかなことと、自分にとって意味のあるビジョンボードであることは、別の話です。
「こんな家に住みたい」「こんなバッグが欲しい」「海外旅行に行きたい」といった願いももちろん大切。でも、その奥に「なぜそれが欲しいのか?」が隠れていることがあります。
私たちは、周りからの期待や、「こうするべき」という思い込みに影響されながら生きています。
「母親らしくいないといけない」「人にどう思われるか気になる」「足並みを乱してはいけない」など、自分でも気づかないうちに、自分の願望にブレーキをかけていることもあります。
だからこそ、ビジョンボードを作る前に、「私は本当はどうしたい?」を考える時間が大切なんです。
自分だけではなかなか答えが出てこないときは、誰かと話すことで「私、本当はこうしたかったんだ」と気づくこともあります。
ビジョンボードの失敗例


このビジョンボードは、ビジョンボードアドバイザーになる前に、私が初めて作成したものです。結論から言うと、これは失敗だったと感じています。
「夢に近い画像を貼り付けただけ」で、自分の本当の願望まで掘り下げられていなかったんです。
新しいiPhoneが欲しい、沖縄に行きたい……確かに私にとってやりたいことでした。
でも、後から考えてみると、「なぜそれが欲しいのか」「それが叶ったら、どんな自分になっていたいのか」までは考えていませんでした。
だから、このビジョンボードは見ていても、すぐにワクワクしなくなってしまいました。
それなら、一体どうすれば良いのでしょうか??
ビジョンボードを正しく作るためには、「本当の願望」を知ることが必須!
現在、SNSなどで見かけるビジョンボードの中には、「おしゃれなコラージュ」として楽しむものもたくさんあります。それはそれで楽しいし、もちろん間違いではありません。
でも、せっかく時間をかけて作るのなら、「私は本当はどんな未来を望んでいるんだろう?」と考えるところから始めてみてほしい。
未来を具体的にして、今の自分との距離を知る。そして、そこに近づくための小さな行動を考える。
そうすることで、ビジョンボードは「見るだけのもの」から、日々の選択を考えるためのものへ変わっていきます。
ただ、自分の本当の願望を知ることって、実は簡単ではないんです。
私の講座でお伝えしていること


この写真は、実際にビジョンボード講座での「願望掘り出しワーク」の様子です。
私のビジョンボード講座では、いきなり写真を選ぶことはしていません。
まず、アドバイザーとの対話を通して、モヤモヤの正体を整理し、「本当はどうしたいのか」を言葉にするところから始めます。そして未来をできるだけ超具体的な状態に落とし込み、そのうえで視覚化していきます。
目的は夢を大きく見せることではなく、自分の人生の方向をはっきりさせること。方向が見えると、日常の選択に迷いにくくなります。
「このままでいいのかな」と感じているなら、それはまだ自分の未来をあきらめていない証拠かもしれません。ビジョンボードは魔法ではありませんが、自分の内側を整理するひとつの方法です。
いきなり人生を変えなくていい。まずは、向かう方向をはっきりさせる時間を持つことから。そのきっかけとして、講座がお役に立てる場になれば嬉しく思います。

