ビジョンボードの科学的根拠|目標の可視化と心理学・認知科学から解説

ビジョンボードと科学的根拠|「夢を見える化」すると何が変わる?

こんにちは。ビジョンボード講座Omoinoe主宰 大塚しほです。

「ビジョンボードって、本当に意味があるの?」

「写真を貼って、毎日見ていたら夢が叶うの?」

ビジョンボードについて調べていると、そんな疑問を持つ方もいると思います。

私も、ビジョンボードを講座としてお伝えするなら、ただ「夢が叶いますよ」と伝えるのではなく、なぜビジョンボードを作るのか、どんな意味があるのかをきちんと知っておきたいと思いました。

そこでここでは、難しい話はできるだけ抜きにして、ビジョンボードを理解するために知っておきたいことをお話しします。

先にお伝えしておくと、「ビジョンボードを作れば、願いが自動的に叶う」という科学的な証明があるわけではありません。

でも、ビジョンボードを作る中で行う「目標を具体的にする」「未来をイメージする」「自分の大切なことを整理する」「そこに近づくための行動を考える」といったことには、心理学の研究でわかってきていることがあります。

私は、そこがビジョンボードの面白いところだと思っています。

そもそも、ビジョンボードって何?

ビジョンボードを掲げる女性

ビジョンボードとは、「こんな未来にしたい」「こんなことを大切にしたい」という自分の思いを、写真や言葉を使って一枚にまとめたものです。

たとえば、

「こんな家に住みたい」

「家族とこんな時間を過ごしたい」

「こんな場所に旅行したい」

「こんな働き方をしたい」

「こんな自分になりたい」

そんなことを、写真や言葉にしていきます。

でも、ただ好きな写真をペタペタ貼ればいい、というものではありません。

大切なのは、「私は本当はどうしたいんだろう?」と自分自身について考えること。

その結果としてできあがるのが、ビジョンボードです。

ビジョンボードについて詳しく知りたい方はコチラ

なぜ「見える化」するの?

受験生のためのビジョンボード講座

頭の中だけで考えていると、やりたいことって意外とぼんやりしています。

「いつか旅行に行きたい」

「もっと自由に暮らしたい」

「仕事を変えたい」

「家族との時間を増やしたい」

でも、

「どこに行きたい?」

「どんな暮らしがしたい?」

「仕事をどう変えたい?」

と聞かれると、急に答えられなくなることがあります。

だからこそ、いったん頭の中から外に出してみる。

言葉にしてみる。

写真を探してみる。

並べてみる。

そうすると、「私って、こんなことをしたかったんだ」と、自分でも気づいていなかった思いが見えてくることがあります。

ビジョンボードの「見える化」には、そんな意味があります。

目標は「具体的にする」と行動しやすくなる

3人の女性がビジョンボードを持っている

心理学では、目標の立て方についてたくさんの研究がされています。

その中でわかっていることのひとつが、「ただ頑張ろう」と思うよりも、何をしたいのかを具体的にしたほうが行動につながりやすいということ。

たとえば、

「もっと旅行したい」

よりも、

「家族と沖縄に行きたい」

さらに、

「来年の夏に家族と沖縄へ行く」

と具体的にしていく。

すると、

「じゃあ、いくら必要?」

「いつまでに準備する?」

「今できることは何?」

と、次の行動を考えられるようになります。

ビジョンボードを作るときも同じです。

「こうなったらいいな」というぼんやりした思いを、少しずつ具体的にしていく。

だから、ビジョンボードを作る時間は、単に写真を選ぶ時間ではありません。

自分の未来を具体的にしていく時間でもあるんです。

「夢を想像するだけ」ではダメなの?

ビジョンボードを掲げる男性

ここは、ビジョンボードについて誤解されやすいところです。

「理想の未来を想像すると、脳が勝手にそこへ連れていってくれる」

というわけではありません。

心理学者のガブリエレ・エッティンゲンは、未来のことを考えるとき、ただ理想の未来を思い浮かべるだけではなく、今の現実や、そこへ向かうときの障害についても考えることが大切だと研究しています。

たとえば、

「いつか海外旅行に行きたい!」

と想像するだけではなく、

「今の生活で、旅行に行くために何が問題になりそう?」

「お金?時間?仕事?」

「じゃあ、それをどうする?」

と考えてみる。

未来だけを見るのではなく、未来と今の自分を一緒に見る。

これが、ビジョンボードを作るうえでも大切だと私は考えています。

「こんな未来がいい」と考えると、自分の大切なものが見えてくる

ビジョンボードを眺めている男性

ビジョンボードを作っていると、面白いことが起こります。

最初は「お金持ちになりたい」「旅行に行きたい」「素敵な家に住みたい」と思っていたのに、話していくうちに、

「本当は家族と過ごす時間が欲しかった」

「仕事で成功したいというより、自由な時間が欲しかった」

「物が欲しいというより、安心して暮らしたかった」

そんなふうに、自分が本当に大切にしたいことが見えてくることがあります。

これは、私が講座をしていても感じるところです。

最初に考えていた「叶えたいこと」と、話をしながら整理していったあとに見えてくる「本当に大切なこと」が、違っていることもあります。

だから私は、ビジョンボードは「夢を叶えるためだけのもの」ではなく、「自分を知るためのもの」でもあると思っています。

ビジョンボードを作ると「何を優先するか」が見えてくる

やりたいことって、考えてみると意外とたくさんあります。

旅行もしたい。

仕事も頑張りたい。

家族との時間も大切にしたい。

健康にも気をつけたい。

趣味も楽しみたい。

でも、全部を一度にやるのは難しいですよね。

そこで、やりたいことを書き出して、眺めて、整理していく。

すると、

「今の私には、これが一番大切かも」

と気づくことがあります。

実際に受講生さんからも、たくさんのやりたいことを書き出したあとに整理することで、「自分が本当に実現したいこと、大切にしたいことが明確になった」という感想をいただいています。

ビジョンボードは、未来を増やすだけではありません。

「何を大切にして生きたいのか」を選ぶ時間でもあるんです。

そして、最後は「じゃあ今、何をする?」

ここが一番大切です。

「こんな未来にしたい!」

と決めたら、

「じゃあ、そのために今できることは何?」

まで考えてみる。

たとえば、

「いつか海外旅行に行きたい」

なら、まず旅行先を調べてみる。

「仕事を変えたい」

なら、どんな仕事があるのか調べてみる。

「家族との時間を増やしたい」

なら、今の予定の中で何を減らせるか考えてみる。

夢と現実の間に、小さな一歩を置いてあげる。

私は、ここまでやって初めてビジョンボードが「未来のためのツール」として役に立つと思っています。

ビジョンボードは「願えば叶う魔法」ではありません

私は、ここを曖昧にしたくありません。

ビジョンボードを作ったからといって、何もしなくても夢が叶うわけではありません。

写真を毎日見ているだけで、欲しかったものが突然手に入るわけでもありません。

でも、

自分が何を望んでいるのかを考える。

それを具体的にする。

大切なことを整理する。

今の自分との距離を考える。

そして、一歩を決める。

こうしたことには、心理学や目標設定の研究からもヒントがあります。

だから私は、ビジョンボードを「願望実現の魔法」ではなく、自分の未来を考えて、行動を選ぶためのツールとしてお伝えしています。

ビジョンボードを作ったあと、何度も作り直していい

一度作ったビジョンボードは、ずっと変えてはいけないものではありません。

人の気持ちは変わります。

環境も変わります。

数年前には「絶対に叶えたい」と思っていたことが、今はそれほど重要ではなくなっていることもあります。

それでいいんです。

むしろ、ビジョンボードを見返すことで、

「あれ?今はこっちのほうが大切かも」

「これはもう叶ってる!」

「次はこれをやってみたい」

と、自分の変化に気づくことができます。

ビジョンボードは、未来を固定するものではありません。

その時々の自分が「どんな未来を望んでいるのか」を映してくれるもの。

私が考える、ビジョンボードの本当の意味

ビジョンボードについて調べると、「夢が叶う」「引き寄せる」といった言葉を目にすることがあります。

でも私は、そこだけを伝えたいわけではありません。

私がビジョンボードを作るときに一番大切だと思っているのは、

「自分の人生を、自分で考える時間を持つこと」です。

普段の生活では、仕事、家事、子育て、人付き合い……。

目の前のことをこなすだけで、一日が終わってしまうこともあります。

だからこそ、少しだけ立ち止まって、

「私は、これからどうしたい?」

「何を大切にしたい?」

「どんな時間を過ごしたい?」

と考えてみる。

そして、それを写真や言葉にして、一枚のボードに残す。

それが、私が考えるビジョンボードです。

夢を叶えることだけが目的じゃない。

自分がどんな人生を送りたいのかを、自分自身で考えること。

その時間そのものに、意味があると思っています。

ビジョンボードを「作ってみたい」と思ったら

もし今、

「やりたいことはあるけど、何から始めたらいいかわからない」

「これからの人生を一度整理してみたい」

「自分が本当に大切にしたいことを見つけたい」

そんなふうに感じているなら、ビジョンボードを作ってみるのもひとつの方法です。

一人で作るのももちろんいい。

でも、誰かと話しながら考えることで、自分では気づかなかったことが見えてくることもあります。

Omoinoeのビジョンボード講座では、写真を貼ることだけを目的にするのではなく、「自分はこれからどう生きたいのか」を一緒に整理しながら、一枚のビジョンボードにしていきます。

完成した一枚が、これからのあなたの人生を考えるきっかけになれば嬉しいです。